韓国ポスコが供給拡大交渉 日本の造船、火災影響で厚板逼迫感 (1/2ページ)

 韓国の鉄鋼最大手ポスコが日本の造船会社に対して厚板の供給を増やす方向で交渉に入ったことが分かった。新日鉄住金の厚板生産の主力拠点である大分製鉄所で1月に起きた火災事故により設備が損傷し、生産ラインの操業再開は9月となる見通し。国内の他の鉄鋼メーカーによる生産だけでは減産分を補えない可能性もあり、造船各社は調達先確保に備える。

 ポスコの広報担当者がブルームバーグに対して、日本の複数の造船会社と交渉に入ったことを明らかにした。具体的な相手先の企業名などの詳細については言及を控えた。また、韓国2位の現代製鉄の広報担当者は、日本側から要請があれば協議に応じたいと述べた。厚板は主に造船向けに使われる鋼板の一種。

 新日鉄住金によると2015年度の同社の厚板生産量は約500万トン。そのうち大分製鉄所の厚板生産量は約240万トンで国内全体の厚板生産の約25%を占める。その7割が造船向けという。日本鉄鋼連盟によると16年の厚板の輸入量は約56万トン。

 新日鉄住金の進藤孝生社長は先月20日の鉄連の記者会見で「顧客への影響を最小限化する観点から、大分以外の鹿島や君津、名古屋の各製鉄所で要員増も含めた増産努力をして振り替え生産を行っている」と説明。不足分については他の国内の鉄鋼メーカーに応援を依頼するとしていた。

「需給ギャップは大きくなり、品薄感が出てこざるを得ない」