サウジ、再生エネ開発を強化 輸出原油確保へ 5兆円規模投資

2017.2.15 05:00

サウジアラビアのラスアルカイル地区にある発電・海水淡水化プラント(ブルームバーグ)
サウジアラビアのラスアルカイル地区にある発電・海水淡水化プラント(ブルームバーグ)【拡大】

 脱石油依存を目指すサウジアラビアは、同国の経済成長に重要な原油輸出の十分な確保に向け、国内の主力発電燃料を再生可能エネルギーや天然ガスに切り替え始めている。同国は先月、8年余りで最大の減産を実施し、その規模は市場均衡に向けた石油輸出国機構(OPEC)合意を上回った。

 サウジは2017~23年の再生エネの発電目標を約10ギガワットに設定している。まずは風力や太陽光発電から開始する。これにより、現在発電に使用されている原油日量8万バレル相当を代替できる見通し。コンサルティング会社ウッド・マッケンジーによれば、数年以内に開始予定の天然ガスプロジェクトも合わせれば、再生エネによるサウジの発電能力はこの約4倍近くに達する可能性がある。これは同国の冬期間中の石油による発電量に相当する。

 この取り組みは、サウジ王家が原油安に伴う過去2年間の財政赤字対策として導入した経済政策と同時に推進される。産業化はエネルギー需要の拡大を意味し、ピーク時使用電力量は昨年だけでも10%増加した。

 英銀スタンダードチャータードのチーフエコノミスト、マリオ・マラセフティス氏は「国内の原油消費量が今後も横ばいで推移すれば、いずれサウジには輸出するための十分な原油がなくなってしまう」と指摘する。

 サウジのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相は今月に入り、再生エネに300億~500億ドル(約3兆4100億~5兆6835億円)規模の投資をすると発表した。同相によれば、9月には700メガワット規模の太陽光と風力の発電設備の同国初の入札実施を予定している。

 OPECが13日公表した月報によれば、サウジが申告した1月の産油量は日量974万8000バレルで、前月比日量71万7600バレル減と約8年ぶりの大幅減産となった。外部からの情報を基にOPECがまとめたデータではサウジの1月減産量は49万6000バレルと、合意に一致する水準だった。

 原油急落で経済が打撃を受ける中、産油国はOPECとロシアを中心に3年にわたる供給過剰の解消に向け減産を進めている。原油価格は昨年11月30日のOPEC加盟国による減産合意後の数週間に20%上昇したものの、OPEC減産分を米国の生産回復が埋めることへの懸念が値上がりにブレーキをかけた。

 月報によれば、イラクとベネズエラ、イランは合意を上回る産油量を申告した。OPECの2次情報源に基づく試算では、減産対象の11カ国による順守率は90%強だった。

 1月の産油量は89万2000バレル減の3213万9000バレル。需給均衡にはまだ減産が不十分であることを月報のデータは示唆した。(ブルームバーグ Grant Smith)

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