インドネシア、医薬品透明化と値下げに注力 医師と薬品会社が癒着 不公正な慣習撤廃へ (1/2ページ)

首都ジャカルタのドラッグストアで売られている医薬品。インドネシアの医薬品市場は拡大が予想される(ブルームバーグ)
首都ジャカルタのドラッグストアで売られている医薬品。インドネシアの医薬品市場は拡大が予想される(ブルームバーグ)【拡大】

 インドネシアは、国民が利用しやすい医療・健康サービスの実現のため、医薬品市場の透明化と価格引き下げに注力する。同国の保健省は、公正取引委員会(KPPU)と協力し、不公正な慣習の撤廃などを強化する方針を明らかにした。現地紙ジャカルタ・ポストなどが報じた。

 同省は、2015年に患者が医薬品を選択する権利を保障する省令を定めたが、医療従事者や医薬品業界などに対する権限が弱かったこともあり、機能していない。市場に影響力を持つKPPUと協力し、省令を機能させたい考えだ。

 KPPUによると、現在のインドネシア医薬品市場の規模は約56兆ルピア(約4760億円)で、70%を上位数社が占める状態にある。寡占市場での不透明な競争が医師と医薬品会社の癒着を招いており、現在も医師が医薬品会社からリベートを受け取って高価な薬を処方する慣習が続いているという。

 この慣習が患者への選択肢提示の妨げになっているとの指摘もある。KPPU幹部は、医師が受け取るリベートが薬価の30%に達しているとの調査結果もあるとし「今後は業界団体とも連携し、積極的に監視していく」と述べた。

 また、同国の処方薬は、先発医薬品が30%、後発(ジェネリック)医薬品が10%のほか、ジェネリック医薬品メーカーが特許満了となった先発医薬品を買い取って販売するブランドジェネリック医薬品が60%となっている。保健省幹部は、この構成比も問題だと指摘する。ブランドジェネリック医薬品の割合が多すぎるうえ、価格がジェネリック医薬品を大幅に上回っていることが薬価の下がらない一因になっているとの考えだ。