【データで読む】シンガポールのヘルスケア支出、年1割ペース増加

2017.2.27 05:00

アジア最大の民間病院グループ「IHHヘルスケア」(本部・マレーシア)がシンガポールで運営するマウント・エリザベス・ノビーナ病院。同国は1人当たりヘルスケア支出が年1割近いペースで増えている(ブルームバーグ)
アジア最大の民間病院グループ「IHHヘルスケア」(本部・マレーシア)がシンガポールで運営するマウント・エリザベス・ノビーナ病院。同国は1人当たりヘルスケア支出が年1割近いペースで増えている(ブルームバーグ)【拡大】

 シンガポールの平均寿命は83.1歳と、日本の83.7歳(ともに世界保健機関調べ)に迫る。アジアを代表する医療先進国である両国では、人口1人当たりのヘルスケア支出(医療・介護など)もほぼ同水準となっているが、シンガポールの1人当たり支出は年1割近いペースで増加し、2014年に日本を上回った。シンガポールでは、11~15年の年平均増加率は、人口が2%余りだったのに対し、入院患者数は約4%、医師数と看護師数はそれぞれ7~8%台の高い伸びとなっている。

 シンガポールの医療費増加には複数の要因がある。まず、医療費の政府負担割合は日本の84%に対してシンガポールは42%にとどまる。国民皆保険の日本では、高齢化の中で医療費抑制が迫られているが、シンガポールは医療積立金制度を採用し、個人勘定への強制貯蓄による自助を基本としており、財政面からの制約は限られる。

 次に、1人当たり国内総生産(GDP)は00年代に高成長を果たしたシンガポールが日本を上回り、購買力平価ベースでは日本の倍以上となっている。所得対比でみれば、シンガポールの医療費負担は相対的に軽く、増加の余地があるともいえる。また、シンガポールでは、近隣諸国の富裕層などを対象とした医療ツーリズムが発展しており、人口1人当たりの医療費を押し上げる要因となっている。

 しかし、シンガポールの出生率は日本を下回り、今後は急速な人口高齢化の中で医療費の急増が避けられない。既に、政府は公立病院の増設などに動いているほか、高齢者や低所得者への対応を念頭に、対象は高額入院費に限定されるものの、終身型皆保険を導入した。シンガポールは優れた医療制度や高度先進医療を強みとするが、今後、医療費の抑制に向かうことになるかが注目されている。(編集協力=日本政策投資銀行)

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