ミャンマー、酒・たばこの税収急増 増税策が奏功、9カ月で前年超ええ

最大都市ヤンゴンでたばこを売る男性。ミャンマーは今年4月以降も酒・たばこの増税が予定されている(ブルームバーグ)
最大都市ヤンゴンでたばこを売る男性。ミャンマーは今年4月以降も酒・たばこの増税が予定されている(ブルームバーグ)【拡大】

 ミャンマーは、酒・たばこの税収が急増している。同国の計画・財政省によると、2016年度(16年4月~17年3月)は12月までの9カ月間の税収が1077億7100万チャット(約90億円)となり、15年度通年の852億8700万チャットを超えた。政府による増税策が功を奏した格好だ。現地紙ミャンマー・タイムズなどが報じた。

 ここ数年のミャンマーの酒・たばこ税収の推移をみると、酒税が14年度で136億チャット、15年度で697億チャット、たばこ税が14年度で82億チャット、15年度で156億チャットとなっている。

 ミャンマーでは、一部の非課税品目を除き多様な物品・サービスなどに基本税率5%を課す商業税(日本の消費税に相当)を徴収しているが、酒・たばこについては商業税が50~100%と高い。さらに、近年の世界的な健康志向の高まりと増税の流れもあり、同国政府も国民の健康増進に向けた消費抑制を目的に、16年度から酒・たばこには商業税に加えて特別物品税を課している。これが税収増につながったもようだ。

 政府は17年度もたばこを増税する方向で、現地紙イレブンによると、1箱20本入りの販売価格が400チャットの銘柄で1本あたり3チャットから4チャット、401~600チャットの銘柄で8チャットから9チャットへの引き上げを予定している。

 ある連邦議員は税金を引き上げるのが好ましくないのは承知しているとしたうえで「これらの製品(酒・たばこ)は国民の健康に害を与える可能性がある」と述べ、増税は正しい判断だとの認識を示した。

 議員の間からは、段階的な増税を毎年実施してさらに消費抑制を図るべきとする声も上がる。一方で、増税ペースが速すぎれば低品質製品や、密輸品、偽造品といった違法製品が多く出回る恐れがあるとの意見もある。(シンガポール支局)