韓国“貧困お年寄り”深刻化 少ない年金、肉体労働で糊口しのぐ (1/4ページ)

2017.3.13 06:13

宅配荷物を手に、地下鉄に乗るチョ・ヨン・ムーンさん。年金だけでは不足する生活費の足しにするため、低賃金の仕事に就くことを余儀なくされる高齢者が増えている=ソウル(ブルームバーグ)
宅配荷物を手に、地下鉄に乗るチョ・ヨン・ムーンさん。年金だけでは不足する生活費の足しにするため、低賃金の仕事に就くことを余儀なくされる高齢者が増えている=ソウル(ブルームバーグ)【拡大】

 チョ・ヨン・ムーンさん(75)は週に5日、1日9時間かけて韓国ソウル地下鉄の高齢者無料パスを使い、衣料品店や宝石店に荷物を運ぶ。年金支給額が生活費を下回ることが多く、高齢者の貧困が深刻化している韓国では、チョさんのように地下鉄を使って徒歩で荷物を運ぶ「お年寄り宅配サービス」で糊口(ここう)をしのぐ人が増えている。

無料パスが「武器」

 「この仕事は楽ではない。特に、重い荷物を持って地下鉄の階段を上るのは大変だ。優先席の数は限られているので、何時間も立ちっぱなしのことも多い」とチョさんは語る。彼がこの仕事で得る収入は毎月50万ウォン(約5万円)ほど。妻との2人暮らしに必要な生活費の約半分にしかならない。

 韓国の国民年金制度が確立されたのは1988年のことで、チョさんの加入期間では月額60万ウォンしか受給することができなかった。チョさんの苦境は、経済成長率が低下し高齢化が進むなか、同国が直面する人口統計学上の課題を浮き彫りにしている。年金支給額が産業によって大きく異なり、地方の年金基金の多くが赤字に陥っている中国など、近隣各国にとっても人ごとではない。

 アジア開発銀行の主席エコノミスト、ドンヒョン・パーク氏は「アジア北部では人口構造の急速で大規模な変化が地域一帯に広がっているため、問題が悪化するだろう。かつて同地域の成長に大きく貢献した『人口ボーナス』(総人口に占める生産年齢層の割合が上がって経済成長力が高まる期間)は、既に『人口タックス』(高齢化が成長を阻害する期間)に転換した」との見方を示す。同氏は高齢者層における貧困の増加を、同地域最大の社会経済的リスクだと考えている。

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