フィリピン経済、透明性に課題 米国務省「資金洗浄の拠点、汚職多発」 (1/2ページ)

フィリピンの首都マニラの路上にある両替商の看板(ブルームバーグ)
フィリピンの首都マニラの路上にある両替商の看板(ブルームバーグ)【拡大】

 フィリピンは、経済の透明性向上が課題となっている。現地経済紙ビジネス・ワールドによると、同国は米国務省の資金洗浄と金融犯罪に関する報告書で、他の86カ国とともに資金洗浄の拠点として名指しされた。2016年に8100万ドル(約91億円)の不正送金事件の舞台となったことなどが要因だ。

 同報告書はフィリピンについて、国際的な違法薬物取引や政府高官の汚職行為、国境をまたぐ人身売買などが依然として活発で、関連する資金洗浄が大きな懸念材料と分析している。資金洗浄などの主な手口について「国際的な犯罪組織や麻薬取引組織が、フィリピンの銀行システムや民間企業、カジノを麻薬取引などの隠れみのとして利用している」と指摘した。

 16年2月には、バングラデシュ銀行(中央銀行)のシステムがハッキングされ、8100万ドルがフィリピンの民間銀行に不正に送金されて盗まれるという事件が発生した。同報告書は、この事件をフィリピン国内法の不備の一例として挙げている。事件を受けてドゥテルテ大統領は全額返却の意向を示し、これまでに1500万ドルがバングラデシュに返却された。