英EU離脱、視線の先に「グローバル・ブリテン」 世界各国と貿易協定、米との「特別関係」追い風も (1/2ページ)

2017.3.29 21:14

29日、ロンドンの英議会下院で演説するメイ首相(AP)
29日、ロンドンの英議会下院で演説するメイ首相(AP)【拡大】

 【ロンドン=岡部伸】欧州連合(EU)離脱交渉に入る英国にとり課題は欧州単一市場へのアクセスの行方だ。メイ首相はEUとの間で「英国独自」の包括的自由貿易協定(FTA)を目指すとともに、EU以外の貿易相手国ともFTA網を築き、「グローバル・ブリテン」への脱皮を図る。

 人、モノ、カネ、サービスの4つが域内を自由に移動できるのがEU単一市場。英国は輸出入とも約半分をEUに依存するが、単一市場から抜ければ、英国で生産された商品に域外共通関税10%がかかる。

 離脱で無関税の経済的恩恵を失えば、英国のグローバル企業は拠点を独仏などに移す可能性がある。世界貿易機関(WTO)によると、新たな貿易協定がないまま離脱すれば英企業の関税負担は年間56億ポンド(7700億円)になり、英財務省は国内総生産(GDP)が今後2年間で3・6%押し下げられると算定する。

 メイ首相が野心的なFTAを目標に、EUとモノだけでなく金融などサービスも含む包括的FTAの締結を目指すのは、離脱の衝撃を緩和し可能な限り単一市場にアクセスするためだ。

 メイ政権は、EUとの包括FTAで、英企業が「最大限自由に」EU側に輸出したり、EU域内で営業したりできるとしている。

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