英国はカナダがEUと結んだ協定をモデルにするが、交渉は複雑との見方が有力。ただ、EU側にも英国との自由な貿易関係を維持するメリットは少なくない。ドイツなど対英貿易黒字国の関税負担が大きくなるとの指摘もあり、英国では、最終局面で双方の損失を最小限にする妥協が可能、との楽観論もある。
一方、離脱を支持するトランプ米政権はメイ氏に対英FTA交渉を優先させると表明。正式離脱までは第三国との通商交渉はできないが、英国は米英の「特別な関係」を追い風にオーストラリアやニュージーランド、インドなど他の貿易相手国と非公式協議を可能な限り進め、離脱後経済の不透明感を払拭する考えだ。