【マネー講座】《外貨の活用》(1)〈今後の為替相場見通し〉大局をとらえて相場観の確立を (2/4ページ)

17年、これからの為替見通し

 それでは、ここからは今後の為替相場の見通しについてお話しましょう。

 16年の為替相場を振り返れば、英国が6月の国民投票で欧州連合(EU)離脱を選択し、11月の米国大統領選挙では共和党のトランプ氏が勝利する、といった市場の大方の予想を裏切る結果となりました。市場のリスク回避姿勢が強まるなかで円高が加速し、ポンド円は4年ぶりの安値となる121円台、ドル円も節目の100円を割り込む展開となりました。それに遡ること1月、日銀が金融政策決定会合でマイナス金利を導入し、市場に驚きをもって受け止められましたが、15年6月に195円台のポンド高、125円台のドル高のピークを付けて下落基調をたどっていましたので、日銀の政策決定は円相場の流れを変えるには至らず。ドル円の反発は121円台後半にとどまりました。

 17年を俯瞰すれば引き続き、政局と政策が相場を揺り動かすと判断されます。昨秋以降、トランプ米大統領の不用意な発言がマーケットのボラティリティーを高めていますが、今後は日米や米独といった2国間での実務レベルの協議に焦点が移り、米国ではムニューシン財務長官やロス商務長官、貿易政策を担当する国家通商会議のナバロ委員長の発言も市場参加者の耳目を集めるでしょう。

 米政権が打ち出す財政出動とインフラ投資が同国経済の成長を押し上げるとの期待は根強いですが、保護主義色を強めるなどして貿易不均衡の是正を図れば、ドル安の動きを強める可能性もあります。中日独といった対米貿易黒字国への強硬な通商政策を要求するかどうか、米財務省が4月に公表する予定の「為替報告書」が待たれます。

ユーロやポンドも不確定要素でカギ握る

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