中国は今月、無人宇宙貨物船「天舟1号」を次世代ロケット「長征7号」で打ち上げ、宇宙空間に浮かぶ実験室「天宮2号」とドッキングなどの実験を行う。2020年ごろの完成を目指す独自の宇宙ステーション計画の一環。
中国初の宇宙貨物船打ち上げ。有人宇宙飛行プロジェクトの技術部門トップを務める張柏楠氏は共同通信の取材に「ステーション建設の鍵を握る実験」と述べ、重要性を強調した。
習近平指導部は30年までに米国とロシアに並ぶ「宇宙強国」入りを目標に掲げている。今年後半に5年に1度の共産党大会を控え、国威発揚や求心力向上を狙って開発にまい進する姿勢をアピールするとみられる。
また、月面の土壌サンプルを持ち帰るため、11月には無人探査機「嫦娥5号」を打ち上げる予定。中国メディアによると天舟1号は長さ約11メートル、幅約3・4メートル、打ち上げ時の重さは約13トン。当局はドッキングを数回実施。天宮2号への燃料注入実験も行う。(共同)