比麻薬撲滅戦争、最大の敵は中国 (1/2ページ)

 フィリピンのドゥテルテ大統領が麻薬撲滅戦争を推し進める中、同国国家警察のロナルド・デラ・ロサ長官は、急増する中国からの覚醒剤流入を阻止するのは困難だとの認識を示した。

 同国の麻薬撲滅活動では数千人の命が犠牲になったとされており、ドゥテルテ大統領は昨年6月の就任以来、米国や国連、欧州連合(EU)からの厳しい批判にさらされている。一方で、国内では違法薬物取り締まり強化への支持は高い。フィリピン警察は麻薬密売人の捜査で約2600人を殺害したとしているが、人権団体はこのほかにも約4700人が裁判なしに殺害されたと主張している。

 ドゥテルテ大統領は3月末、麻薬撲滅戦争に対する国際的な批判に改めて反論し、EUは「偽善者であり、自分の価値観を他者に押し付けるべきではない」と述べた。

 麻薬の主要な供給源であるにもかかわらず、中国はこの問題を利用して大統領に近づき、フィリピンとの関係改善に成功している。中国政府は昨年、ドゥテルテ大統領の訪中に際し、同大統領が推し進める麻薬撲滅戦争への支持を表明した。両国の警察も緊密に連携しているという。

 国連薬物犯罪事務所のジェレミー・ダグラス氏によれば、フィリピン麻薬取締局の最新のデータから、中国からフィリピンへ代表的な覚醒剤であるメタンフェタミンが大量に流入していることが明らかになった。2016年の流入量は前年の4倍以上となる2495キログラムだったという。

撲滅のために「法的手続きが形骸化」の声も