マニラの経済団体、景気を楽観視 8割が昨年上回る成長予想

高層ビルがそびえるマニラ首都圏のマカティ地区(ブルームバーグ)
高層ビルがそびえるマニラ首都圏のマカティ地区(ブルームバーグ)【拡大】

 フィリピン・マニラ首都圏の経済団体マカティ・ビジネス・クラブ(MBC)は同国経済について、強気の予想を示した。MBCの調査によると、加盟企業の83%が今年の国内総生産(GDP)成長率について、昨年の6.8%を上回るとみている。現地紙ビジネス・ワールドなどが報じた。

 マニラ首都圏のマカティ地区には国内外の多くの大企業が集積し、そのうち380社がMBCに加盟している。同調査は今年2~3月に加盟企業76社の上級幹部や経営陣に対して書面で行われた。

 MBCは、ドゥテルテ政権がインフラ整備を強力に推進する方針を明確に示していることなどが、景気楽観視につながっていると分析する。一方、成長の阻害要因となりうるリスクとして、インフラ整備予算の執行能力の欠如や税制をはじめとする経済改革の減速などを挙げた。

 また、各企業は業績の見通しについても楽観的だ。83%が前年比で売り上げが伸びるとみているほか、74%が最終利益も増加すると予想した。さらに投資を増やすとした企業も74%に上り、51%が雇用を拡大すると回答している。

 貿易に関しては、世界経済の先行き不透明感や、主要相手国である米国の保護主義台頭への懸念などから、やや弱気な見方もある。

 輸出額が前年並みか上回るとした企業は53%、減少すると答えた企業は47%と拮抗(きっこう)した。輸入額については、減少予想が64%で、前年並みと拡大の計36%を上回った。

 MBCは政権の経済政策に批判的な姿勢を表明し、ドゥテルテ大統領に「エリート主義者の集団」と反撃されるなど、政権との相性はいまひとつとされる。しかし、好調な経済を背景に、強気の景気見通しについては同じ認識のようだ。(シンガポール支局)