【社説で経済を読む】仏大統領選、楽観できぬ決選の行方 (1/4ページ)

2017.5.1 06:13

フランス大統領選で決選投票への進出を決めたルペン氏=4月23日、パリ(ゲッティ=共同)
フランス大統領選で決選投票への進出を決めたルペン氏=4月23日、パリ(ゲッティ=共同)【拡大】

 ■産経新聞客員論説委員・五十嵐徹

 フランス大統領選挙の第1回投票が4月23日に行われ、中道で無所属のエマニュエル・マクロン前経済相(39)と、極右・国民戦線(NF)のマリーヌ・ルペン党首(48)の2人が、2大政党である社会、共和両党の候補を退け、5月7日の決選投票に駒を進めた。

 この結果について各紙社説は4月25日付で一斉に論評。朝日は、「長年、交代で政権を担ってきた左右の2大政党の候補が、ともに決選投票への進出を逃したのも異例の事態」と指摘。欧州統合の先行きについても警戒感を示している。

 現地からの報道では、2大政党の候補者を含む他候補の多くが決選投票ではマクロン氏への支持を表明している。フランス史上最年少の大統領が誕生する可能性が高まっている。

 マクロン氏はグローバル化と欧州統合の信奉者を自任してきた。投票結果が明らかになるにつれ、統一通貨ユーロが買い戻されるなど、英国の欧州連合(EU)離脱をはじめとする反EUの動向に神経をとがらせてきた金融資本市場にはとりあえず安堵(あんど)感が広がっている。

 しかし、第1回投票の結果だけで欧州統合の先行きを楽観するのは早計に過ぎるだろう。各紙社説も、「これでマクロン氏優位が確定するわけではない」(毎日)とする見方が目立つ。

ルペン氏は2012年の前回大統領選でも第1回投票で17.90%を獲得

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