【高論卓説】八ッ場ダム建設にうごめく地方政治家たち 巨額工事費にみた公共事業の裏側 (1/3ページ)

2017.5.18 06:05

 新緑の木漏れ日の中、切り立った崖に挟まれた急流が見える。大分県の耶馬渓(やばけい)と並び称される群馬県の吾妻渓谷(あがつまけいこく)である。渓谷沿いの細道を、ゆっくり10分ほど登っていくと、視界が一気に開けて巨大な構造物が目に飛び込んでくる。

 群馬県長野原町で建設が進んでいる「八ッ場(やんば)ダム」である。民主党が2009年に政権交代を成し遂げた衆院選のマニフェスト(政権公約)に工事の中止を盛り込み、いったんは公約を実現しようとしたが、11年末に工事の再開を決めた。本体工事はいま、3年後の完成を目指して、高さ約116メートル、堤長約290メートルの基盤部分が立ち上がりつつある。

 国土交通省は「やんばツアーズ」と銘打って、旅行会社が主催する「インフラツーリズム」を受け入れている。大手の旅行会社のツアーは40人の定員が既に埋まっていたので、地元のバス会社のツアーに参加した。

 国交省関東地方整備局の八ッ場工事事務所の見学者向けの事務所でまず、ダム計画の概要について、女性の職員からスライドを使った説明を受ける。

計画遂行に向けうごめく政治家、彼らに翻弄される地元の住民

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