【専欄】懲りない財政頼み 拓殖大学名誉教授・藤村幸義 (1/2ページ)

2017.5.23 05:00

 中国経済が再びバブルの様相を呈している。2008年秋のリーマン・ショックでは、巨額の財政資金を投入し、成長率の維持には成功したが、半面で大規模なバブル経済を発生させた。その後遺症の処理に長い時間がかかってしまい、中国政府も大いに反省したはずである。ところが昨年来、再び積極的な財政資金の投入を行い、市中に余剰資金をあふれさせてしまった。

 中国の国内総生産(GDP)伸び率は昨年秋以降、わずかだが上昇に転じている。昨年は6.5%を下回るかという見方も多かったが、実際には6.7%にとどまった。とりわけ第4四半期は6.8%で、前期比で久しぶりにプラスへと転じた。今年の第1四半期も6.9%となり、好調を維持している。

 なぜ好調なのか? 今年秋に予定されている中国共産党の党大会を前に、習近平総書記を中心とする主流派としては、成長率の鈍化をなんとか避けたい。そうしないと、反主流派から足元をすくわれ、反撃を食ってしまうからだ。そこで、公共事業を中心に財政支出を大盤振る舞いして、成長率低下を食い止めようとしている。

 財政資金の放出だけでなく、金融緩和も同時に進めてきた。この結果、市中には資金がだぶついていて、企業はいくらでも借りられる。いま最も懸念されているのは、企業のレバレッジ率が高すぎること、つまり企業の借り過ぎで、負債が経営を圧迫していることである。企業倒産とか社債のデフォルトとかが起きやすくなっている。

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