政府は24日発表した5月の月例経済報告で、景気判断を「一部に改善の遅れもみられるが、緩やかな回復基調が続いている」とし、前月のまま据え置いた。同じ表現は6カ月連続。設備投資や輸出、生産は堅調に推移しているが、所得の改善に比べ個人消費の持ち直しのペースが鈍いことなどを踏まえた。
先行きについても「緩やかに回復していくことが期待される」との見方を維持。「海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要がある」との認識も継続した。
石原伸晃経済再生担当相は公表後の記者会見で「総じてみると、持ち直しの動きが続いている。4年連続のベースアップもあり、今後も(持ち直しが)期待できる」と話した。
項目別では、国内景気に関する判断を全て据え置いた。個人消費は、旅行や外食に改善がみられ、消費者心理も回復していることから、前月に続き「総じてみれば持ち直しの動きが続いている」とした。
企業の設備投資は「持ち直しの動きがみられる」、輸出と生産は「持ち直している」、企業収益と業況判断は「改善している」で据え置いた。