8日投開票の英下院(650議席)総選挙で保守党と労働党のどちらが勝利しようとも、英国経済の先行きに暗雲が垂れ込めている。英国経済は、成長率の停滞、賃金の伸びの鈍化、ポンドの下落、そして長い間政府の悩みの種となっている低い生産性などさまざまな問題を抱えているためだ。さらに、これらの問題は、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)が英国経済に引き起こしている混乱に拍車をかけている。
英投資会社テラ・ファーマ・キャピタル・パートナーズの最高投資責任者(CIO)、ガイ・ハンズ氏は「英国経済の今年後半の見通しは暗い。(政府は)問題にどう対処していいか分からないので、本質からかけ離れたところで騒いでいる。まるで、根本的問題を抱える企業の最高経営責任者(CEO)が『どのような梱包(こんぽう)をすべきか』といった議論をしているようだ」と冷ややかにみている。