米国、中国をWTO提訴へ 通商代表、不公正貿易で

米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表(ロイター)
米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表(ロイター)【拡大】

 米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表は21日、議会上院の財政委員会で証言し、中国の不公正貿易を世界貿易機関(WTO)に提訴する意向を明らかにした。米国がカナダ、メキシコと結んでいる北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉は8月中にも始めたいとの意向を示した。

 ライトハイザー氏は「国際的な貿易ルールを破る国には厳しい姿勢で臨む」と強調した。特に中国政府が農産物の輸出を増やすために不公正な補助金を支出していることを問題視した。オバマ前政権が中国をWTOに提訴した件数は10件以上に上っている。

 一方、NAFTAについては、米国の国内法に基づく議会との事前協議が8月16日に期限を迎えると指摘した上で「速やかに再交渉を始めたい」と話した。

 財政委は上院で通商政策を担当する。議員らは米中両政府が進める貿易不均衡是正に向けた「100日計画」にも関心を持っている。(共同)