中国の主席を務めた毛沢東が死去する約1年前に記した中国の古典文学に関するメモがこのほど、ロンドンで競売にかけられ、70万4750ポンド(約1億円)で落札された。競売大手サザビーズによると想定価格は6万~8万ポンドで、約10倍の値がついた。
メモは毛の視力が低下していた1975年7月26日に書かれた。晩年まで古典文学に関心が強かった毛は、朗読者として雇った女性との意思疎通の手段として自らの考えを記していた。女性が毛の発言を理解するのが困難だったためという。
サザビーズは「メモは毛の文学への思いについて数多くの貴重な洞察をもたらしている」と指摘。落札者は明らかにしていない。(ロンドン 共同)