米シアトルにあるアマゾンが買収する自然食品スーパー「ホールフーズ・マーケット」の店舗(AP)【拡大】
インターネット小売り最大手、米アマゾン・コムは4~6月期(第2四半期)の経費急増に加え、7~9月期(第3四半期)の業績見通しが市場予想を下回ったことから投資家の期待を裏切った。自然食品スーパーマーケットチェーンのホールフーズ・マーケットの買収を通じて食料雑貨品店ビジネスへの参入を準備する中、成長の勢いに陰りが生じた。
アマゾンが27日発表した業績結果と見通しは、同社が小売りのウォルマート・ストアーズやクラウドサービスのマイクロソフト、アルファベットとの競争激化に備えていることを示している。アマゾンは電子商取引需要の拡大に対応する新たな倉庫や、アマゾン・ウェブ・サービシズ部門のためのデータセンター、顧客つなぎ留めに向けた動画プログラミングに加え、成長しつつあるスマートホーム市場で最先端にとどまるためのスピーカー端末「エコー」などの機器への支出を増やしている。
27日の発表によれば、4~6月期の経費は28%増の373億ドル(約4兆1500億円)。売上高は25%増の380億ドルだった。最終利益は1億9700万ドル(1株当たり0.4ドル)と、前年同期の8億5700万ドル(同1.78ドル)から減少。ブルームバーグの集計データによれば、アナリスト予想は1株利益が1.42ドル、売上高372億ドルだった。