株を買うと、いくつかの権利を得られますが、個人投資家として、もっとも重要なものが「利益分配を受ける権利」ではないでしょうか。それを具現化する手段として、企業が上げた利益の一部を株主に分けるのが配当の制度です。
日本企業の配当は、その期に上げた利益の中から(利益なき配当は違法)、株主総会の決議で金額が決定します。配当回数は、年に1回(本決算)または2回(本決算・中間決算)が一般的で、決算期末にその株を保有していた株主が配当を受け取る権利を得ます。決算期末に受け渡しベースで保有していなければならないため、その3営業日前までに株を買う必要があり、決算期が集中する3月、9月の25~27日あたりは配当狙いで株式市場が賑わうことがあります。決算を迎え、その3カ月後くらいに株主総会が開かれますから、それが過ぎてからの支払いになります。3月決算であれば、支払われるのはだいたい6月~7月くらいでしょう。配当は1株=○○円と決まり、保有株数に応じて受け取ることになりますが、単元(100株などの取引単位)に満たない単元未満株でも受け取ることができます。
(取締役 三好美佐子)