【マネー講座】《株式の魅力》(5)〈今後の市場見通し〉山谷乗り越え年末に向け上昇へ (4/4ページ)

 またROEが上昇すれば株価上昇余地が広がりやすくなることは過去の分析で明らかになっています。ROEを上げるためには株主還元だけでなく、設備投資やM&A(企業の合併・買収)など将来に向けての投資を行うことも企業の選択肢です。こうした努力の継続が株価を底上げしていくでしょう。

 劇的な景気回復や円安の追い風がなくとも、現状程度の世界の経済成長率と為替レートが続けば、主要企業の経常利益は毎年1ケタ台後半程度の増益になることが想定されます。その想定のもとで単純に試算すれば日経平均は3年ほどで25000円を上回り、株主還元が強化されればその影響が上乗せされる形で上昇トレンドが続くことも期待されます。

 今回の連載では、すぐに売買益の出そうな株をいかに見つけるか、というよりも、お読みいただいた皆様が、それぞれの長期的な資産形成をどう考えるか、その中で日本株をどう位置付ければ良いのか、といったコンセプトを重視してご説明させていただきました。株式投資に対する前向きのイメージを持っていただき、資産形成にご活用なさってみてください。

(※マネー講座は随時更新。次回から「投資信託」をテーマに掲載します)

【プロフィル】若生寿一(わこう・じゅいち)

若生寿一(わこう・じゅいち)野村証券 投資情報部
エクイティ・マーケット・ストラテジスト
野村総合研究所入社後、経済調査部、ロンドン現法勤務を経て、野村証券投資調査部にて日本株投資戦略の策定を行う。現在はマクロ経済分析に立脚した、日本株を中心とした資産選択などの投資戦略の策定を担当。テレビ東京「ニュースモーニングサテライト」レギュラーコメンテーターなどメディアを通じた情報発信も行う。