【よむベトナムトレンド】続く建設ラッシュ 日本の中小にもチャンス

首都ハノイのビル建設現場(ブルームバーグ)
首都ハノイのビル建設現場(ブルームバーグ)【拡大】

 急速な発展を遂げているベトナムでは、工場をはじめ大型施設、空港やショッピングセンターといった公共施設、住宅やオフィスなど、建設工事の需要の伸びが著しい。2015年の国内建設需要は100億ドル(約1兆925億円)規模だったが、今後10年間で2.5倍の250億ドル規模に到達すると予想されている。空調や配管、電気設備などの設備工事も、建設需要の大幅な増加に伴い、受注規模が拡大していくことが予想される。

 建設需要が増加する背景には、主に2つの要因があると考えられる。

 ◆日系企業が活躍

 その1つは、政府が発表した新規農村開発プログラム(16~20年)である。このプログラムは、280億ドル規模の予算を投じ、全国の農村部にある道路や橋などインフラのほか、住宅、市場、学校や病院などの公共施設を再整備することを目的とし、全国9000の自治体が再整備の対象となっている。

 2つ目の要因は、ベトナム国内に工業地帯が増加していることだ。現在、全国に218カ所ある工業地帯は、今後、新たに98カ所で建設される予定だ。

 これらの政府による公共事業投資と急速な工業化によって、今後も建設工事や、その4分の1を占める設備工事の需要が増加していくだろう。

 事業者側に目を向けると、ベトナムには現在、1240社の設備工事会社が存在している。その多くは、首都ハノイやホーチミンなどの大都市に集中する中小企業だ。大都市以外には、ビンズオン省やドンナイ省などにもいくつかの企業が存在する。

 ベトナム国内の設備工事会社の大半は中小企業だが、シーレフィコは数少ない大手企業の一つであり、日系企業とのパートナーシップの強化も積極的に行っている。

 シーレフィコは、13年に株式の20%を日本の大成温調に売却し業務提携した。これにより、大成温調の技術や事業ノウハウの習得のほか、工事案件を発注する日系企業とのパイプも強化できるようになった。

 この分野には、日系企業も積極的に進出している。栗原工業傘下のKurihara Vietnamや、きんでん傘下のKinden Vietnamなどは、ベトナムに進出し活躍して約20年になる。新菱冷熱工業や大気社、関電工なども、日系企業の工場設備工事を中心に事業を展開している。

 ◆法整備の遅れなし

 これまで、ベトナムのさまざまな業界について記事を書いてきたが、ベトナム市場の課題としてたびたび挙げられるのは、法整備の遅れであった。

 しかし、この建設業界、特に設備工事に関連した法整備は、成長を妨げるほどの著しい遅れはみられない。特に、電気設備の設置や工事、整備、点検に関する規制は、比較的整えられているようだ。

 現在も建設ラッシュの続くベトナムだが、今後、進出を検討する日系企業にとって、大手企業のみならず、日本の洗練された技術力で海外市場を開拓したい中小企業にも、大きなチャンスといえそうだ。

                   ◇

 B&Company株式会社:日系で初・唯一のベトナム市場調査専門企業。消費者や業界へのアンケート・インタビュー調査と参入戦略を得意分野としている。b-company.jp

                   ◇ 

 「ASEAN経済通信」http://www.fng-net.co.jp/asean_top

産経デジタルサービス

IGN JAPAN

世界最大級のビデオゲームメディア「IGN」の日本版がついに登場!もっとゲームを楽しめる情報をお届けします。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

「ソナエ 安心のお墓探し」では、厳選されたお墓情報を紹介! 相続、葬儀、介護などのニュースもお届けします。