【マネー講座】《投信を知る》(1)〈資金性の把握が重要〉「投資の大原則」を念頭に (4/4ページ)

 例えば、「孫の教育費のために、10年後に1000万円ほど渡したい」と考えたとします。そのための手元資金は現在700万円で、毎年の資金の積み立ては考えていません。この例で言えば、「目的」は教育費の確保、期間は10年間、必要な投資成果(リターン)は300万円ですから、10年間で700万円が1000万円になることが期待できる運用商品(つまり、年率3.6%程度の投資対象)を探すことになります。

 このように、投資は(1)資金の色分けをしっかりと行い、(2)その目的・期間・運用成果を明確化させたうえで、(3)運用商品を選別することが重要です。読者の皆さまには今回ご紹介した「投資の大原則」を念頭に置いたうえで資産運用を行っていただきたいと思います。

 次回はこの大原則を前提に、運用商品の一つである投資信託についてより詳しく解説していきます。

(※マネー講座は随時更新。次回も「投信を知る」をテーマに掲載します)

【プロフィル】石隈鉄太郎(いしくま・てつたろう)

石隈鉄太郎(いしくま・てつたろう)みずほ証券リテール・事業法人部門商品企画部次長
2002年新光証券(現みずほ証券)入社。支店営業を経て、04年より投資信託関連業務に携わり、旧DIAMアセットマネジメント(現アセットマネジメントOne)や旧新光投信(同)への出向等を経て、16年より現職。現在では、投資信託を中心とした幅広いプロモーションに従事。