亀裂覚悟の反トランプ 米経済界、不法移民の送還猶予廃止を非難 (1/3ページ)

 米国でトランプ大統領と経済界の亀裂が深まっている。トランプ政権は5日、幼少期に親に連れられて米国に不法入国した移民の強制送還を猶予し、2年間の更新可能な就労許可を与える合法的在留措置(DACA)の廃止を決定した。これを受け、ハイテクや金融などの幅広い業界から非難が相次いでいる。

 ドリーマー80万人

 DACAはオバマ前大統領が2012年に定めた制度。セッションズ司法長官は5日、「憲法違反の行政権の行使だった」として、トランプ氏が廃止を決めたと発表した。廃止まで半年間の猶予を設けており、その間に議会がDACAを成文化する法案を可決する可能性は残されているが、議会は今月、債務上限の引き上げやハリケーン「ハービー」の被災者救済などの議題を抱え、時間的に追い込まれている。

 「ドリーマー」と呼ばれるDACAの対象者は約80万人とされる。米シンクタンク、ケイトー研究所の移民政策アナリスト、デービッド・ビール氏は、DACAが廃止されれば、72万人の労働者の解雇と後任者の雇用が発生し、雇用主には63億ドル(約6850億円)の負担がかかると試算する。

 先週には350超の企業の最高経営責任者(CEO)が、DACAの存続を訴えるトランプ氏宛ての書簡に署名しており、廃止の発表を受けて反発する声が広がる。CEOらは移民による経済的貢献を強調し、議会に新しい法案の可決を求めるほか、提訴も辞さない姿勢を見せる企業もある。米国有数の企業に雇用されているドリーマーは少なくない。

IT業界からは率直な意見飛び交う