日本郵政株の追加売却 個人向け合同説明会がスタート

日本郵政株の追加売却に関する個人投資家向けの合同説明会。郵政の長門正貢社長も動画でメッセージを寄せた=14日午後、東京都千代田区(森田晶宏撮影)
日本郵政株の追加売却に関する個人投資家向けの合同説明会。郵政の長門正貢社長も動画でメッセージを寄せた=14日午後、東京都千代田区(森田晶宏撮影)【拡大】

 月内にも実施される政府保有の日本郵政株の追加売却を前に、株式を取り扱う証券会社各社は14日、個人投資家向けの合同説明会を東京都内で開いた。郵政は傘下の金融2社と同時に平成27年11月に鳴り物入りで上場したが、足元の株価は上場時の売り出し価格(1400円)の近辺にとどまる。個人投資家や市場関係者からは成長戦略の強化を求める声が上がっている。

 合同説明会は大和証券や野村証券などが開催し、約50人が出席した。19日には名古屋と大阪、20日には仙台と熊本でも開かれる。

 ただ、郵政に対する株式市場の評価は決して高くはない。最近の株価は堅調だが、14日の終値は1390円。上場時の売り出し価格の1400円と比べ、ほぼ横ばいでくすぶっている。

 その理由は、上場後もどう成長を描くのか、なかなか見えてこないためだ。

 稼ぎ頭である傘下のゆうちょ銀行、かんぽ生命保険は低金利が資金運用の逆風となっている。国際物流事業の強化の柱としていた豪子会社は業績不振に陥り、この影響で郵政は29年3月期に民営化後初の最終赤字に転落。また、野村不動産ホールディングスの買収計画は撤回に追い込まれた。

 合同説明会に出席した東京都荒川区の男性(66)は「巨大グループだけに経営は難しい部分があると思うが、良い変化を遂げてほしい」と注文する。

 政府は郵政株の売却を通じて合計4兆円程度を確保し、東日本大震災の復興財源に充てる計画で、市場動向などを踏まえて今後も追加売却を行う方針。追加売却を順調に進めるには、株価の安定が欠かせない。

 ある国内の市場関係者は「郵政が持つ不動産や郵便局ネットワークをいかに有機的に活用し、収益力強化につなげるかが成長戦略の一つの課題だ」と話した。

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