タイ深南部3県の投資加速 経済開発、インフラ整備に注力 (1/2ページ)

ゴム製品の生産施設で働く作業員。タイは深南部の経済成長を後押しし政治的安定を図る=深南部ヤラー県(ブルームバーグ)
ゴム製品の生産施設で働く作業員。タイは深南部の経済成長を後押しし政治的安定を図る=深南部ヤラー県(ブルームバーグ)【拡大】

 タイは、最南端に位置する3県(パッタニー、ヤラー、ナラティワート)への投資を加速させる。2020年までに政府と民間企業による3県への投資額は合計300億バーツ(約1008億円)を超える見通しだ。経済開発やインフラ整備などに注力し、3県の成長を牽引(けんいん)する。現地紙ネーションなどが報じた。

 独自の文化と歴史を持つ南部3県は深南部と呼ばれ、住民の約8割がイスラム教徒だ。タイからの分離独立を掲げる一部の武装集団によるテロなどにより情勢不安が続いている。政府は、3県の経済成長を後押しすることで、地域住民の生活を向上させ、政治的安定を図る。

 3県の行政機関である南部国境県行政センター(SBPAC)の幹部によると、政府は17~20年に同地域で63件のインフラ整備事業に50億バーツを投じることを昨年承認した。そのほか、タイ空港公社はヤラー空港とナラティワート国際空港の整備に10億3000万バーツを充てる。運輸省は、1億1600万バーツを投じ、パッタニー港を5000トン級の貨物船が利用できる商業港に拡張する計画だ。

 さらに、各県で一都市を地域の特性を生かした経済開発のモデル都市に指定して地域活性化を図る。マレーシアと国境を接するナラティワート県のスンガイコーロックでは流通センターの設置などを進め、マレーシアやシンガポールなどへの国際物流拠点とする。