【高論卓説】円安株高脅かす2つのリスク 北、総選挙で波乱含み、「前兆」注視 (1/2ページ)

 今月20日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後、ドルの堅調さが増している外為相場にとって、どうやらリスクは北朝鮮情勢と衆院選動向のようだ。ドルを支えている日米金融政策の方向性の乖離(かいり)は当面継続するとみられ、メーンシナリオは年末に向け緩やかな円安株高の継続だろう。しかし、2つのリスク要因が動き出すと、波乱の展開というリスクシナリオの芽が出てくるかもしれない。

 FOMC開催前、ドル上昇を予想する声は、決して多数派ではなかった。しかし、「ドットチャート」から年内にあと1回の利上げが想定され、2018年も3回の利上げをみているメンバーが多く、市場は事前よりも「タカ派的」と見たようだ。

 FOMC後に2年米国債利回りは上昇。一方、日本の長短金利は「YCC(イールドカーブ・コントロール政策)」の効果で低位安定し、日米金利差は拡大した。ドル/円は112円台に上昇。日経平均も2万円台を回復し、円安と株高が連動する形が再現された。

 ただ、13年のときのように円安が加速して株高が継続するとの声は少ない。一段の米金利上昇を促す材料は、なかなか出てこないとみられているためだ。とはいうものの、米景気の拡大を示す材料は幅広くあり、仮に12月に利上げがあっても、そこでピークアウト感が出る可能性は小さいのではないか。

 一方、日銀が目標とする消費者物価指数(CPI)2%と足元のCPI上昇率とはギャップが大きく、現在のYCCで決めている短期金利マイナス0.1%、長期金利ゼロ%の誘導目標を変更する環境にない。米経済の「微温的」環境の下で、YCCは最も効果を発揮すると考える。「円高危機感」が大幅に後退すると、日本株はサポートされやすくなる。

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