希望の公認、苦肉の調整 地盤・刺客…対応くっきり「つらい作業」 (2/2ページ)


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 当初の公認候補者リストに新人の名前があった埼玉1区や愛知9区は、それぞれ民進党前職に差し替わった。民進党側の巻き返しが奏功した格好だ。

 民進党出身者で希望の党公認を受けない候補者への対応はくっきりと分かれた。

 立憲民主党から立候補を宣言している枝野幸男元官房長官の埼玉5区、菅直人元首相の東京18区などには希望の党が軒並み対立候補を立てた。大阪で浸透している日本維新の会とのすみ分けを踏まえ、辻元清美元国土交通副大臣の大阪10区には擁立を見送った。

 これに対し、無所属での出馬を宣言した野田佳彦元首相の千葉4区、岡田克也元外相の三重3区などは空白となった。対決を回避したとみられる。

 連合は個別支援

 民進党が分裂した選挙だけに、連合も対応に苦慮。衆院選では特定の政党を支持せず、すでに連合が推薦を決めている民進党出身などの候補者を個別に支援する方針だ。神津里季生会長は3日、都内で記者団に「希望の党も立憲民主党もまだできたばかりだ。党を丸ごと応援するという決定はしない」と述べた。