相場荒らす中国の公害対策 工場閉鎖し生産制限、鉄鋼需要に影響 (1/2ページ)

今年1月、中国・北京の街はスモッグでかすんだ。中国が公害対策を打ち出したことで、世界の商品相場が影響を受け始めた(ブルームバーグ)
今年1月、中国・北京の街はスモッグでかすんだ。中国が公害対策を打ち出したことで、世界の商品相場が影響を受け始めた(ブルームバーグ)【拡大】

 中国の公害対策が世界の商品相場に影響を与え始めたようだ。米銀モルガン・スタンレーはリポートで、中国当局による冬季の大気汚染対策が世界の商品価格を不安定化させる「次の大きなイベントになる」可能性があると指摘した。

 同行のアナリスト、トム・プライス氏らは9月25日付のリポートで、「本当に前代未聞」の政策になるとコメントし、アルミニウムや銅、ニッケル、亜鉛などの価格見通しを上方修正した。需要見通しからパラジウムが最有望商品だと指摘した。

 投資家はこうした公害対策の規模とタイミングを見極め、恐らく警戒するだろうと指摘。港湾や鉄道、道路に混乱が及ぶ可能性があるほか、主要拠点にある製鉄・アルミ工場が閉鎖される可能性もあるとの認識も示した。

 中国政府が安全や環境対策を強化する中、同国では今年に入り、金属の供給は、老朽化した工場の閉鎖などによる影響を受けてきた。

 11~3月の大気汚染の進行抑制を目指す生産制限を前に、河北省唐山市は9月25日、鉄鉱石処理プラントの半数を閉鎖。公害が危険な水準に達するのを回避するための緊急措置だという。河北省に隣接する北京市では10月に共産党大会が開催される。

 政府の政策は鉄鋼需要だけでなく、供給にも影響を与える恐れがある。河南省鄭州市は9月26日、汚染対策として、ビルや道路、水処理施設の建設を冬期は中止すると発表。加えて、中国北部の28都市圏に適用される政府命令に従い、鉄鋼生産能力を半減、アルミ生産能力を約3分の1に減らすとした。

金融各社、それぞれ異なる見方