カタルーニャ住民投票で市場関係者 ユーロへの波及は抑制的

2日、バルセロナ市内で行われたカタルーニャ自治州の独立支持者によるデモ(AP)
2日、バルセロナ市内で行われたカタルーニャ自治州の独立支持者によるデモ(AP)【拡大】

 スペインのカタルーニャ自治州による独立を目指す動きに伴うユーロへのリスクは、しばらく抑制され続けるというのが市場関係者の見方だ。

 スペインでは1日、カタルーニャ独立の是非を問い、最高裁判所が違憲と判断する住民投票が行われ、警官隊と住民が衝突した。ユーロ圏の政治リスク拡大の懸念が高まり、スペイン国債への圧力が強まる可能性もあるが、ストラテジストらの大半はカタルーニャ問題がユーロに長期的影響を及ぼすとはみていない。

 ウニクレディト銀行の戦略調査共同責任者、バシレイオス・ギオナキス氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「スペインは潜在的な憲法危機に直面しているが、ユーロ圏統合の度合いを脅かすものではない」と指摘。政治リスクは「数年前ほどの厳しく厄介なものではない」とし、引き続きユーロに強気だと述べた。

 INGグループの通貨ストラテジスト、ビラジ・パテル氏は「『ポピュリスト有権者』のセンチメントが戻ってきたことはユーロにとっての政治リスクが完全に弱まっていないことを思い起こさせる。2018年の早い時期に実施されるイタリア総選挙はより大きな問題になるとみられる」と話した。

 みずほインターナショナルの欧州金利戦略責任者、ピーター・チャットウェル氏は、投資家が「カタルーニャをスペインの国内問題だと区分」することができれば、ユーロは対ドルで強気トレンドに戻るはずだと分析。一方、みずほの金利ストラテジスト、アントワーヌ・ブーベ氏は市場の「不安定」が続き、短期的にはスプレッド拡大が進む可能性があると予想した。

 クレディ・アグリコルのマニュエル・オリベリ氏ら通貨ストラテジストは、住民投票後にユーロは一時軟調となったものの、「先を見据えると市場に持続的な影響があるとはみていない」とコメントした。(ブルームバーグ Anooja Debnath、John Ainger)