原発比率2%…ベストミックス達成ほど遠く 新増設“解禁”不可欠 (1/2ページ)

東京電力柏崎刈羽原発の6号機(右)と7号機=新潟県
東京電力柏崎刈羽原発の6号機(右)と7号機=新潟県【拡大】

 東京電力ホールディングスの柏崎刈羽原子力発電所6、7号機(新潟県)が原子力規制委員会の審査に合格し、遅れている全国の再稼働に追い風が吹きそうだ。ただ、電源構成に占める原発比率は足元で2%(2016年度)に止まり、政府が30年度の目標に掲げた20~22%には遠い。新増設を“解禁”するなど政策の転換を図らなければ達成が不安視される。

 電力大手幹部は「柏崎刈羽原発の再稼働は象徴的な案件になる」と説明する。

 柏崎刈羽は全7基で計800万キロワット以上の出力を持つ世界最大規模の原発だ。何より、原発事故の当事者である東電が事故を起こした福島第1原発と同じ沸騰水型軽水炉(BWR)の運転を再開することで、長らく続いた事故後の混乱は一つの区切りを迎える。

 とはいえ規制委の安全審査は長期化し、再稼働は遅々として進まない。全国42基で合格が出たのは柏崎刈羽を含め7原発12基のみ。

 政府が30年度時点の望ましい電源構成(ベストミックス)で示した原発比率の実現には、着実な再稼働だけでなく、原則40年の運転期間を超えた高経年原発の稼働延長も必要。再稼働が加速しなければ「10%でも難しいのでは」(政府関係者)と悲観する声がある。

 一方、世耕弘成経済産業相は原発停止の長期化で、電気代が一般家庭で年間1万円、中小企業で600万円増え、「大きな犠牲を強いている」と指摘する。二酸化炭素(CO2)を出さない原発は地球温暖化対策にも重要だ。東京都の小池百合子知事が代表の新党「希望の党」が「2030年原発ゼロ」を掲げる中、世耕氏は「現実的で責任のある政策を」と強調する。

進捗なければ技術者流出のおそれ