【論風】党利党略の解散・総選挙 「安倍一強」の驕りに審判 (2/3ページ)

 第2に、「一強」の驕りからであろう、強く出ればすぐに事件は消えてしまうと高をくくっていた節もある。いわば「臭いものに蓋」をしたい姿勢がありありであった。この初動の判断ミスが、その後の展開を難しくしてしまったと思う。例えば「首相のご意向」をうかがわせるような文書が出てきても菅義偉官房長官が「怪文書の類だ」と切り捨てる始末である。「その文書を見たことがある」と名乗り出た前川元文部科学事務次官に対しあくどい個人攻撃を仕掛ける。文書の存在を認めざるを得なくなってもへ理屈を弄して前言を撤回しない。このような姿勢に国民は愛想を尽かしたに違いない。

 第3に、官僚は惨めな姿を国民の前にさらけ出したと思う。時の権力者に逆らえず、いかに取り繕うとしているかを見て憐憫(れんびん)の情が湧くほどであった。私も顔見知りの官僚が何人も国会で答弁をするのをテレビで見かけたが、「記憶にない」とか「資料はすでに廃棄した」とか逃げ一方の苦しい答弁に終始していた。それらを見るにつけ、国民の多くはやはり何か不都合なことを隠しているなと考えたに違いない。個人的に会って話をするときに見せる自信やプライドなど、気の毒にもどこかへ消し飛んでいた。

 不信はぬぐえず

 さて首相ならびに政府の側の説明に国民がどれだけ納得したかは、新聞各紙の行った世論調査の結果を見ると明白になる。森友学園への国有地売却問題あるいは加計学園の獣医学部新設問題をめぐる安倍首相および政府側の説明に対し、「納得できない」とする回答が7~8割を示している。

最大の焦点は