アナリスト番付が年俸直結 850万円か1億円超か、熾烈な競争 (1/2ページ)

上海の金融街にあるペデストリアンデッキに掲げられた株価ボード(AP)
上海の金融街にあるペデストリアンデッキに掲げられた株価ボード(AP)【拡大】

 中国の興業証券の債券調査チームと同チームを率いる唐躍氏(上海在勤)にとって、9月は多忙を極めた1カ月だった。チームのアナリストらは9月初め以降、毎日15時間働き、時には午前2時まで仕事をし、週末もほとんど休みを取らなかった。訪問した顧客数は100人余りに上った。

 なぜこれほど猛烈なペースで仕事をしたのか。中国金融市場の動意は普段より乏しく、何を売り買いすべきか投資家が熱心に情報を求めていたわけではない。全ては顧客の票を獲得するためだ。唐氏ら1000人を上回る中国証券業界のアナリストの給料や今後のキャリアに大きな影響を与え得る票だ。

 国営メディア新財富の雑誌「新財富」が主催するリサーチのコンテストは、中国のセルサイドのアナリストにとって年間で最も重要なイベントだ。同コンテストは債券や銀行、自動車業界など30超の分野ごとに優秀なアナリストを決定する。数百人の運用担当者による投票形式で、アナリストはトップランクを勝ち取るのに途方もない努力が求められる。つまり、金融誌インスティチューショナル・インベスターのランキングの中国版だ。

 「競争は熾烈(しれつ)だ」と唐氏は話す。同氏は昨年、マクロ経済で2位となったチームのメンバーで、債券で5位のチームにも加わっていた。

 新財富のコンテストの際立った特徴は、業界に対するその並外れた影響力だ。中国証券会社の多くはアナリスト報酬をこのランキングに直接結び付けており、首位ともなればその影響は極めて大きなものになり得る。

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