日銀名古屋支店、東海の景気判断引き上げ「拡大している」 リーマン前の表現、10年半ぶり

 日銀名古屋支店は6日発表した10月の金融経済動向で、東海3県の景気は「拡大している」として総括判断を前月から引き上げた。「拡大している」との表現を用いたのはリーマン・ショック前の平成19年4月以来、10年半ぶり。

 前月の判断は「緩やかに拡大している」だった。世界経済の回復を背景に生産や輸出が拡大し、個人消費も堅調に推移していることから今年1月以来、9カ月ぶりに上方修正した。

 項目別では、個人消費は家電や高額品の売れ行きが好調で「緩やかに持ち直している」から「持ち直している」に引き上げた。生産と輸出は中国向けの自動車部品などが伸びており、共に「増加している」と判断。設備投資は「着実に増加を続けている」とした。

 内田真一支店長は記者会見で「内外需に弱点が見られず、先行きも景気は拡大が続くと考えている」と述べた。