パキスタン、2025年までに絶対的水不足 低い利用効率と政治の無策 (2/2ページ)

井戸でくんだ水を運ぶ女性たち。パキスタンは地下水の水質に関する懸念も浮上している=北部ラワルピンディ(AP)
井戸でくんだ水を運ぶ女性たち。パキスタンは地下水の水質に関する懸念も浮上している=北部ラワルピンディ(AP)【拡大】

 パキスタンは主要水源をインダス川に依存しており、降水量も減少傾向にある。PCRWRはこうした要因に加え、低水準にとどまる利用効率が水事情をさらに悪化させていると分析する。同国で水の消費が最も多い産業は農業で、水資源の9割を利用しているが、漏水などにより実際に農地に届いているのはこのうち3~5割ともされる。PCRWRは、他の産業や家庭により多くの水を回すには灌漑(かんがい)設備の拡充による利用効率の改善が欠かせないと指摘した。

 また、政治の無策が事情を悪化させているとの意見も上がっている。専門家は「国内には大規模な貯水施設が一つもなく、1960年代以降、新しいダムも完成していない。貯水能力が30日分しかないのは問題だ」と述べ、政治主導での状況改善が急務だとの認識を示した。(ニューデリー支局)