希望の党公約、政財界に批判の声 内部留保課税の導入検討で「二重課税になる」と反発 (1/2ページ)

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 希望の党が6日発表した衆院選公約に盛り込んだ、企業に対する「内部留保課税」の導入検討をめぐり、政財界に批判の声が広がっている。企業がため込んだ利益を賃上げや設備投資に振り向ける効果が期待できる半面、法人税を払った後の利益の累積である内部留保に課税すると「二重課税になる」との反発が産業界に根強いためだ。

 「(企業に)ためられてきたお金が設備投資や配当に回る」。希望の党の小池百合子代表(東京都知事)は6日午前の記者会見で、同党が衆院選の選挙公約の一つに掲げた内部留保課税について、こう述べ、導入により高い経済効果が期待できるとの認識を示した。

 希望の党が、企業が稼いだ最終的な利益のうち、株主への配当や設備投資に回さず社内に蓄積した内部留保に対する課税に目を付けたのは、企業が利益を手元にため込み、賃上げで家計に恩恵が十分に広がっていないという安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」の弱点を突く狙いがある。

 法人企業統計によると金融・保険業を除く全産業の2016年度の経常利益は前年度比9.9%増の約75兆円となり、第2次安倍政権が発足した12年度から約27兆円増加した。その一方で厚生労働省がまとめた残業手当などを除いた正規雇用の月額の「所定内給与」は16年で平均32万1700円と、12年からの上昇率は1.5%にとどまった。企業が将来の負担になる賃上げに慎重となり利益をため込んだためで、16年度の内部留保は過去最高の約406兆円に達し、12年度から102兆円も膨らんでいる。

 希望の党が「消費増税凍結」を打ち出す一方、その代替財源として内部留保課税を打ち出したことに、閣僚からは、批判的な意見が続出した。

内部留保課税をめぐる主な発言