アマゾン、米で新配送サービス開始 全行程を自社管理し遅延リスク低減 (2/2ページ)

アマゾンの配送センターで働く女性。同社は新配送サービスを米国内で試験的に導入した=米ウィスコンシン州ケノーシャ(ブルームバーグ)
アマゾンの配送センターで働く女性。同社は新配送サービスを米国内で試験的に導入した=米ウィスコンシン州ケノーシャ(ブルームバーグ)【拡大】

 アマゾンは買い物客が数多くの商品に迅速にアクセスできるようにするため、社外倉庫の活用に目を向け始めている。出店企業向けに保管や包装、配送サービスを提供するサービス「フルフィルメント・バイ・アマゾン」では、商品は全米各地のアマゾンの倉庫に集められるが、こうした中央管理型のシステムによって特にホリデーシーズンには物流が停滞する恐れがあるからだ。

 既存網脱却の決意

 セラーフレックスという新たなプロジェクトによる物流事業の拡張は、UPSやフェデックスなどの配送網からの脱却というアマゾンの決意の表れと見て取れる。13年の年末商戦では駆け込み注文の殺到で商品の配送が遅延したことから同社は返金対応を余儀なくされ、「迅速で信頼できる配送」との同社理念をめぐって提携企業に過度に依存するリスクが露呈した。米小売り大手ウォルマート・ストアーズをはじめ、ライバル企業が配送システムを拡充する中、配送管理体制の強化はアマゾンの競争力維持につながりそうだ。

 アマゾンは個人に宅配を委託する「アマゾンフレックス」などこれまでにも配送時間の短縮とコスト削減のための試行を繰り返してきた。注文から1時間以内に商品を配達する「プライムナウ」は人気のサービスだが、年末のホリデーシーズンにはアマゾンの配送能力を圧迫するとみられる。米調査会社フォレスターは今年の年末商戦の米国のネット通販利用額が前年比12%増の1290億ドル(約14兆5500億円)に達するとの見通しを示した。(ブルームバーグ Spencer Soper)