日経平均、10日続伸 約2年5カ月ぶりの連騰記録 やや円高推移でも株価は上昇

 週明け16日の東京株式市場で日経平均株価は10営業日続伸し、終値は前週末比100円38銭高の2万1255円56銭と、約21年ぶりの高値を連日で更新した。10営業日続伸は、平成27年5月15日~6月1日の12営業日続伸以来約2年5カ月ぶりの連騰記録。前週末13日に2万1千円台を回復した後も、海外投資家主導の日本株買いが続いている。

 16日の平均株価の上げ幅は一時191円に達し、続伸した10営業日で899円上昇した。米韓両軍が16日から朝鮮半島周辺で共同訓練を始めたが、取引時間中に北朝鮮が挑発行為に動かず、警戒感が後退した。

 衆院選の情勢調査で引き続き与党優勢が伝えられ、安定政権のもとで経済政策アベノミクスが続くとの見方が日本株買いを後押しした。今後発表が本格化する上場企業の29年9月中間決算への期待も根強い。平均株価は約21年ぶりの高値圏だが、企業業績の拡大が見込まれる中、「割高感に乏しい」との分析も日本株買いが続く背景にある。

 また、日本株は「為替離れ」の傾向もうかがえる。円相場は、前週末13日のニューヨーク外国為替市場で一時1ドル=111円69銭まで上昇。16日の東京外為市場でも一時1ドル=111円66銭をつけた。ただ、今年度の企業の想定為替レートは1ドル=109円台前半とみられ、「1ドル=110円を超えて円高ドル安にならなければ増益基調は維持される」(大手証券)との見方から、現状では株安につながりにくくなっている。