「年末調整」の電子化を検討 政府税調、来年度改正へ議論

 政府税制調査会(首相の諮問機関)は16日、総会を開き、会社員の所得税の過不足を会社が社員に代わって12月に精算する「年末調整」の電子化に向けた方策を議論した。

 現在は書類で申請している生命保険料控除などの年末調整手続きをインターネット上で完結できるようにするのが柱。納税者の利便性を高め、企業の負担を軽くする狙い。2018年度の与党税制改正大綱に方針を盛り込む。

 年末調整は、会社員の扶養家族が変わった場合や源泉徴収税額に反映されない保険料控除、住宅ローン減税を加味した納税額の調整などを会社が社員に代わって行う。利用者は約4300万人。この手続きを電子化することで、税務署に出向かず申告から納税までの手続きを行えるようになる。

 既に財務省と国税庁が銀行や保険会社の業界団体などと導入に向けた協議に入っており、政府税調は11月をめどに電子化方針を盛り込んだ提言をまとめる。

 この日の会合では、多国籍企業の課税逃れを防ぐ仕組みについても議論。現在の課税ルールでは、日本に支店などを持たない企業が日本で得た事業所得に対し課税されない問題があり、対応策などを検討した。