静岡県が新型防災ヘリ契約 性能向上、31年納入目指す

 静岡県は偵察と救助活動を同時にできる性能を持つ新型の防災ヘリコプターの購入を決め、25億9200万円で契約を結んだ。平成31年3月の納入を目指している。

 新型機の購入は9年4月から運航している県防災ヘリ2号機「オレンジアロー」の老朽化に伴う機体更新が理由。現行機はエンジン能力の限界から、被害状況をリアルタイムで伝える映像伝達システムと救助用機材の両方を載せて飛び立つことが不可能だった。このため、まず映像伝達システムを載せて偵察を行った後、いったん引き返して救助用機材と積み替え、救助に向かう必要があった。

 新型機はエンジン出力が現行機の約3倍の3358馬力、最大積載量が約2倍の2670キロで、映像伝達システムと救助用機材の両方を積載しての飛行が可能になる。

 県によると、新型機は県消防防災航空隊が訓練を行った上で、31年7~9月ごろから運航を開始する予定。名称については、オレンジアローの名をそのまま引き継ぐ案と、新しい名前を付ける案の両方が出ている。