【中国共産党大会】尖閣、南シナ海…海洋強国アピール 台湾独立「断じて許さぬ」 (1/2ページ)

 【北京=藤本欣也】中国共産党の習近平総書記は18日の党大会で行った政治報告で、1期目の実績として南シナ海における軍事拠点化の推進を挙げ、領有権を主張するスプラトリー(中国名・南沙)諸島などで強引に進めた人工島建設を正当化した。

 軍の実績においても、テロ取り締まりや国際平和の維持などとともに、「海上権益の擁護」を効果的に遂行したと自賛。2期目以降も「海洋強国の建設を加速させる」とアピールした。

 1期目の習指導部は、日本が2012年9月、尖閣諸島(沖縄県石垣市)を国有化した直後に発足した。以後、中国公船による領海侵入を急増させ、「予断を許さない状況」(菅義偉官房長官)となっている。

 国営新華社通信は今月、習氏が進める大国外交について、「釣魚島(尖閣諸島の中国側呼称)問題で原則を堅持し、国家領土を守るという中国政府と人民の決心を十分に示した」と称賛する論評を配信した。

 南シナ海での領有権問題をめぐっても、習指導部は中国の主権主張を否定した昨年7月の仲裁裁判所の裁定を無視。人工島での軍事拠点化を進め、国際法を無視した力による支配を続けている。

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