【高論卓説】経済拡大の実感ない低所得者、生きる目的見失う高学歴エリート 政治家は声なき声に耳をすませ (1/3ページ)

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 第48回衆院選が終わった。選挙期間中、野党幹部は、消費税率引き上げとその使途の見直し、財政再建の先送りに異議を唱えるとともに、国内総生産(GDP)を増やし株価を上昇させ、年金資産も増えたとする安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」の実績を否定し、むしろ格差を拡大させた誤った政策だと批判した。

 多くの有権者が日々の生活にかかわる問題に関心を寄せていた以上、それは自然な流れだったと思う。投開票の結果、全議席が確定し、いよいよ国会での論戦ということになるが、争点になった経済・財政政策については、これまで以上にじっくりと、そして活発に審議してもらいたい。

 足元の経済をみるならば、6四半期連続のプラス成長や雇用情勢の改善など、アベノミクスの成果が出ていることは確かである。しかし、それはいくぶん、割り引いて考えなければならないものだと思う。特に求人数の増加は、2020年の東京五輪・パラリンピックの開催や団塊世代の引退、後期高齢者の増加などによって、特定の産業分野で人手不足が深刻となる中で生じたものだと考えるべきだ。

 GDPといったマクロベースでの経済拡大に実感が持てないとする国民は依然多いが、日々の生活が苦しいと感じるのは、人手不足の職場で就労しているケースが多いのではないか。直近で就業者数が増えている卸売業・小売業やサービス業などは、もともと労働生産性が低い小規模事業者が多く、そこで働く人々は所得が低い上に、日々、多忙を極めている。働き方改革といっても限度のある世界だ。

高学歴でも「何のために生きているのか…」