地銀過半数、本業で赤字 貸し出し利ざや縮小 金融リポート、持続可能な業態促す (1/2ページ)

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 金融庁は25日、2016年7月~17年6月の金融行政や業界の現状、課題などをまとめた「金融リポート」を発表した。日銀の金融緩和政策で低金利が続く中、貸し出し利ざやが縮小し、過半数の地銀が本業の顧客向けサービス業務で赤字に陥ったことが判明。多くの地銀は、短期的な有価証券運用に依存し、貸家業向けに個人に融資するアパートローンも増やしている。金融庁は、一時的な運用利益や過当競争で収益を生まない事業に注力するのではなく、持続可能なビジネスモデルの構築を求めている。

 リポートによると、地銀106行の17年3月期では、54行が本業の貸し出しや手数料ビジネスで経費を賄えず赤字だった。「前期に比べて、貸し出し利ざやが縮小した」ことが原因だ。

 金融庁は昨年発表したリポートで、25年3月期に6割超の地銀が本業で赤字になるとする試算を示していた。試算を上回るペースで地銀の収益力が落ちている現状が浮き彫りになった。

 こうした本業が赤字の地銀の多くについて、リポートでは将来的なリスクを十分に考えずに有価証券の運用などを拡大していると分析。短期的な収益への依存を高めていると批判した。

 地銀はアパートローンも増やしているが「いまだに担保・保証に依存した融資の量的拡大」と指摘。信用格付けの低い融資先から貸出金を回収し、貸倒引当金の戻入益を一時的に膨らませる動きも問題視した。

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