習体制2期目 「党の統制」拡大、投資リスク 自由なビジネス環境の後退懸念 (1/2ページ)

 □フジサンケイビジネスアイ編集長・山本秀也

 中国の習近平体制が2期目を迎えた。党指導部の布陣を習氏の側近で固め、徹底した権力集中を図ることで、習氏を頂点とする中国共産党の指導と統制のもと、中国を「社会主義現代化強国」に押し上げるという。

 トウ小平の進めた改革開放路線下で、市場経済を支えた外資や民間資本は、本質的に統制や介入を図りたがる共産党との関係にある種の「あいまいさ」を保つことで、自由な活動空間を確保してきた。

 汚職などの弊害も確かに広がった。だが、多国籍企業から中小企業までが中国市場を目指し、また国内で新規のビジネスが起業に成功した素地は、この「あいまいさ」に包まれた空間にあったことは疑いない。

 習氏が18日の共産党大会冒頭で行った演説も、「企業主体、市場主導」のイノベーションをはじめ、ビッグデータや人工知能(AI)を活用した経済活性化を呼び掛けてはいる。

 だが、ビッグデータの収集は国民統制の重要な手段だ。党大会の開幕前から外資企業にも党組織の網をかける方針が示されていたが、習氏の演説は「党が終始全ての局面を統括することを確保せよ」。「強国」を繰り返す一方で、市場の活性化に欠かせない自由や人権には3時間半の雄弁で言及はなかった。

習氏が掲げる「法治」は長期拘束の危険を思い起こさせる