【専欄】進出しないリスクが拡大 拓殖大学名誉教授・藤村幸義 (1/2ページ)

 中国共産党の党大会で習近平総書記(国家主席)が、21世紀半ばまでに経済、軍事など各分野で強国となり、世界の頂点を目指すとの長期構想を表明した。依然として大きい所得格差や民主化の遅れなどさまざまな問題を抱えながらも、中国が今後さらに強大になっていくのは間違いない。そうした中国と日本はどう付き合っていくのか。

 中国の国内総生産(GDP)が日本を抜いたのは2010年だった。それが昨年には日本の約2.3倍にまで膨らんでいる。国家発展改革委員会の何立峰主任は党大会での記者会見で、今年のGDPが80兆元(約1368兆円)を超すとの見通しを明らかにした。このまま推移すれば、20年には3倍前後に達しよう。習氏が強国になると表明した21世紀半ばには、一体何倍になっているだろうか。

 世界貿易における中国のシェアもうなぎ上りである。昨年の世界輸出ランキングで中国は、米国をはるかに上回り、断トツだった。日本は4位に甘んじている。

 こうした中で、中国市場での日本の存在感はこのところ低下する一方である。日本の昨年の対中投資は前年を3.1%下回り、順位でも7位に落ちてしまった。日中貿易もピークだった4~5年前に比べると、かなりの落ち込みとなっている。

 その典型が家電であろう。大手企業が相次いでカラーテレビや白物家電の現地生産に乗り出し、中国の家電産業の発展を先導してきた。ところが今や台頭著しい地場企業に追い越され、かつての存在感はない。

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