改憲の機運で「アベノミクス進む」伊藤隆敏・コロンビア大教授が指摘 

 米コロンビア大の伊藤隆敏教授は1日、衆院選で与党が圧勝し、憲法改正への機運が高まっていることに関連し、「憲法改正の不人気を打ち消すため、アベノミクスの第3の矢を推し進めることになる」と述べた。市場の一部には「安倍晋三政権が改憲発議を優先すると、アベノミクスは停滞する」との懸念が浮上するが、伊藤氏はこうした見方を否定した。

 みずほ総研が開いたフォーラムで発言した。伊藤氏は金融緩和に積極的な「リフレ派」。来年4月に任期満了を迎える日銀の黒田東彦総裁の後任候補の1人としても注目されている。

 日銀が目指す2%の物価上昇目標について、伊藤氏は「看板は掲げ続けないといけない。2%を諦めた瞬間に円高になる」と述べた。「異次元の金融緩和」をじっくり進めるべきとの考えを示した。

 異次元緩和が始まって4年7カ月が経過したが、物価上昇の勢いは鈍い。大量の国債を買い続ける日銀には、「早く出口に行かないと損失が拡大する」と懸念する声も上がっている。

 伊藤氏は「利上げと保有資産の縮小をゆっくりやれさえすれば、それほど大きな損失にはならない」と指摘。具体的には、米連邦準備制度理事会(FRB)の手法を参考に、金利の引き上げと資産圧縮のタイミングやスピードを慎重に判断するべきだと語った。