「習氏の強権、中国は後悔」 海外投資家、過度の規制に冷めた見方

カイル・バス氏(ブルームバーグ)
カイル・バス氏(ブルームバーグ)【拡大】

 中国の金融システムは崩壊すると警告してきた米ヘッジファンドのヘイマン・キャピタル・マネジメント創業者、カイル・バス氏は3日までにブルームバーグに対し、中国は習近平共産党総書記(国家主席)に過去数十年間のどの指導者よりも大きな権力を与えたことをいつか後悔するだろうとの見方を示した。

 同氏は電子メールで「将来の歴史家が振り返ったとき、習氏は中国経済を砂の土台に無謀に築いたと非難されるだろう」「習氏は懸命に信頼を勝ち取ろうとしているが、真の先進国なら自国通貨を操作しようとして短期金利を1日に数%動かしたり、厳格な資本規制を課したりしない」と指摘した。

 5年に1度の中国共産党大会を経て、習氏の名前を冠した政治思想が党規約の行動指針に盛り込まれた。毛沢東、トウ小平と同様の扱いだ。しかし為替や境界を越える投資への規制で人民元が守られている状況が続く中、海外投資家の一部はそうした動きにやや冷めた見方をしている。

 こうした投資家の間からは、増加する一方の中国の債務残高を指摘する声も聞かれる。

 ブルームバーグ・インテリジェンスのまとめによれば、残高は2016年末時点で国内総生産(GDP)の260%に膨らんだ。格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスとS&Pグローバル・レーティングは今年、債務急増に伴うリスクを挙げて中国の格付けを引き下げた。

 バス氏は「国際的な通貨決済について言えば、中国は依然として後進国だ」と指摘した。(ブルームバーグ Katia Porzecanski)