北欧銀CEO「デジタル改革幕開け」 銀行員、10年で半減あり得る

カスペル・フォン・コスクル最高経営責任者
カスペル・フォン・コスクル最高経営責任者【拡大】

  • 6000人の雇用削減を発表したノルデア銀行=コペンハーゲン(ブルームバーグ)

 先月、6000人の雇用削減を発表したスウェーデンのノルデア銀行のカスペル・フォン・コスクル最高経営責任者(CEO)は5日までにインタビューに応じ、同行のリストラは銀行業界に迫り来る抜本改革の幕開けにすぎないとの見方を示した。

 同CEOは「今から10年後の銀行がどうなっているかと問われれば、人員が現在の半分ということは大いにあり得る」と語った。ノルデア銀が先月発表した人員削減規模は従業員の1割を超え、労組やアナリスト、投資家を驚かせ、労組は「ショッキングかつ残忍な措置だ」と非難した。

 これに対し、同CEOは「2年にわたって話し合ってきた」とし、何が起きているのか「分かっているはずだ」と述べた。

 銀行業界は金融危機前に比べ、既にかなりスリムになっている。欧州銀行連盟(EBF)の推定によると、欧州で金融業に従事する人々の数は2008年より前の時点を約14%下回る。同地域では現在、約280万人が銀行で働き、ノルデア銀の従業員は9月末時点で約3万1500人。

 同CEOは先週、ロンドンでアナリストらに対し、「ぜい肉を落とし、デジタル化で先頭を走り、効率的な銀行だけが繁栄する」との見通しを示した。ブルームバーグとのインタビューでは、銀行業界で現在進む根本的変化の捉え方でノルデア銀は先駆者的役割を果たしていると指摘。「当行は恐らく先頭集団の一行だろう。われわれがしているのはコスト削減そのものではなく、ビジネスの別の進め方であり、そこでは人員が少なくて済む」と語った。

 さらに、人員削減について「金融が非常にデジタルな産業であることを踏まえれば、業界で進行中のトレンドであることは非常に明快。もちろん、人間の関わりは残るが、デジタル化と人工知能(AI)の活用は大々的に行うことができる」と語った。(ブルームバーグ Silla Brush、Kati Pohjanpalo)